事業等のリスク

当社グループの経営成績及び財政状態などに重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、以下に記載している将来に関する事項は、2018年1月20日現在において当社グループが判断したものであり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。

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1. 人材の確保・育成

当社グループの成長戦略である海外における事業展開の強化拡充や新たな事業領域への参入を図るためには、高度な専門性や経験を有する多様な人材を確保していく必要があります。また、既存事業成長へのチャレンジを推進するためには、全国広範囲にわたり保有する自販機のオペレーションを支える人材や、医薬品関連事業・食品事業等の製造工場のオペレーションを支える人材を継続的に確保・育成していく必要があります。
近年、少子高齢化の進行と労働力人口の減少、価値観や働き方ニーズの多様化など、労働市場を取り巻く環境が変化する中、相応しい人材を継続的に確保することが困難になる場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループでは、これらのリスクの低減を図るため、人材の確保・育成への取り組みを強化するとともに、人材のさらなる定着化を図るための諸制度の整備や業務効率の改善など、働き方改革への取り組みをすすめております。

2. 海外子会社の管理・統制

当社グループは、海外における本格的な事業展開を図ることを中期的な成長戦略に掲げ、将来の飛躍的成長に向けた戦略拠点として、トルコ、マレーシア、ロシア、中国の4カ国に海外飲料子会社を有しております。
海外における事業展開には、各国の法令・制度、政治・経済・社会情勢、文化・宗教・商習慣の違いや為替レートの変動をはじめとした様々なリスクが存在します。事前に想定できなかった問題の発生やこれらのリスクに対処できないことなどにより、事業展開が困難になった場合や投資回収が困難となった場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、持株会社が海外飲料子会社を直接管理・統制する体制とし、経営管理体制・リスク管理体制の整備をすすめるとともに、海外飲料事業の強化・育成を図り、国内飲料事業とのシナジーの発揮による飛躍的成長の実現にチャレンジしております。

3. 企業買収及び事業・資本提携

当社グループは、“食や健康”関連の新規事業展開を図ることを中期的な成長戦略のひとつとしており、企業買収及び事業・資本提携などの戦略的投資も事業拡大を加速するための有効な手段として、その可能性を常に検討しております。しかしながら、有効な投資機会を見出せない場合や、当初期待した戦略的投資効果を得られない場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、企業買収等により新規事業領域・新規市場へ参入する場合には、その事業・市場固有のリスクが新たに加わる可能性があります。
企業買収等にあたっては、対象企業の事業計画や財務内容、契約関係等についての詳細な調査を行い、十分にリスクを検討することとしておりますが、事前に把握できなかった問題の発生や事業展開が計画どおり進まない場合、のれんの減損処理を行う必要性が生じる等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、持株会社体制への移行により、事業領域の拡大に機動的に対応できる体制を整備とするとともに、取締役会の実効性評価の結果をふまえて、取締役会のさらなる機能強化を図るなど、コーポレート・ガバナンスの継続的改善に向けた取り組みをすすめております。

4. 自販機チャネルへの集中・依存

当社グループのコアビジネスである国内飲料事業は、日本国内における自販機の普及の歴史とともに発展してまいりました。地域に根差した営業活動を展開することにより、全国約28万台の自販機網と品質の高いオペレーション体制を構築し、当連結会計年度において、国内飲料事業における自販機チャネルの売上比率は0%となっており、業界平均を大きく上回る状況となっております。
自販機チャネルは、価格安定性・販売安定性が比較的高く、収益性の高い缶コーヒーを主力商材として、安定的なキャッシュ・フローを確保することが可能ですが、近年、自販機市場全体の総台数は減少に転じており、自販機においても低価格販売が広がっていることや、コンビニエンスストアをはじめとする利便性の高い店舗網の増加などから、自販機1台あたりの売上が低下する傾向が続いており、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、オフィス内などの安定的な販売が見込める場所への設懺促進や商品ラインアップの最適化などの取り組みをすすめるとともに、自販機チャネルにかかる固定費構造の改革やIoT自販機の展開を通じて、自販機ビジネスモデルの革新にチャレンジしております。

5. 業界における市場競争

日本国内の清涼飲料業界の市場環境は、今後さらに進展する少子高齢化の影響により、中長期的には大きな成長を見込みにくい状況の中で、業界各社は収益重視の方針を掲げ、重点ブランドへの集中や商品・容器構成の見直しなどに取り組んでいるものの、消費の二極化による低価格志向の高まりや、流通チェーンの合併・統合等による販売促進活動に対する交渉力強化や競争力の高いプライベートブランドの展開、ドラッグストア業界の競争激化を背景とした価格戦略なども相侯って、販売単価の改善は進展しておらず、店頭への商品配荷を維持・拡大するための販売促進費も増加する傾向にあります。
また、業界各社からは、お客様ニーズの多様化に対応すべく、容器やデザイン面にも工夫をこらした多種多様なコンセプトの新商品が相次いで発売されており、価格戦略を含めたマーケティング戦略など、市場における競争環境の変化に十分対応できなかった場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、1975年の発売以来、本格的な味わいと香料を使わない製品作りにこだわり続けてきた「ダイドーブレンド」ブランドのさらなるブランド力強化や、近年のお客様ニーズの多様化に対応したイノベーティブな商品の展開など、商品力強化へのチャレンジをすすめております。

6. 原材料・資材の調達

当社グループの商品には、多種多様な原料・資材が使用されておりますが、中でも国内飲料事業の主要原料であるコーヒー豆は国際市況商品であり、その価格は、商品相場だけでなく為替レートの変動の影響を受けます。価格変動の影響を受けることについては、他の原材料・資材についても同様であり、特に、海外飲料事業(トルコ事業)については、一部の資材調達が外貨建てであることから、トルコリラの為替レートの変動によって、その調達価格は影響を受けます。原材料・資材価格の高騰は、製造コストの上昇につながり、市場環境によって販売価格に転嫁できない場合があり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、コーヒー豆については、先を見越して国内焙煎業者と取引価格を契約し、調達価格の安定化を図っているほか、他の原材料・資材についても、調達戦略の推進によるコスト最適化への取り組みをすすめております。

7. 生産体制・品質管理体制

当社グループは、安全で高品質な商品の提供のため、品質管理、鮮度管理を徹底し、万全の体制で臨んでおります。国内飲料事業においては、当社が商品企画までを行い、その仕様に基づきグループ外の協力工場に製造を委託する生産体制をとっておりますが、自社と協力工場双方での厳格な管理・検査体制で常に安全安心な製造・出荷体制を維持しております。
当社グループでは、食品の安全性、品質管理及び表示不良商品に関して重大な事故及び訴訟等は発生しておりませんが、今後、異物混入及び品質・表示不良品の流通等が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、これらのリスクの低減を図るため、国内飲料事業では、製造を委託している協力工場に対して、毎年、品質保証監査を実施し、製造における安全性・品質の向上と信頼関係の構築を図っております。また、自社工場を有する医薬品関連事業・食品事業では、品質マネジメントシステムの国際規格「ISO 9001」、食品安全マネジメントシステムの国際規格「FSSC 22000」の認証を取得し、さらなる品質向上をめざしております。

8. その他のリスク

上記以外にも事業活動をすすめていく上において、経済情勢の変化、天候・自然災害、法規制等の外部要因によるリスクのほか、気候変動や資源枯渇をはじめとする環境問題への対応、顧客情報管理やコンプライアンスに関するリスクなど、様々なリスクが当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、こうしたリスクを回避、またはその影響を最小限に抑えるため、リスク管理体制の強化に取り組んでおります。当社グループを取り巻くリスクを可視化し、発生時の影響を最小限に抑えるための対策を強化すべく、毎年、リスクの影響度・発生可能性を分析した「リスクマップ」を作成し、環境の変化に応じた重要リスクを決定・対策を講じることにより、リスクマネジメントを推進しています。