コーポレート・ガバナンスの改善への取り組み

コーポレート・ガバナンスの改善への取り組み

1. 持株会社体制への移行

当社グループは、2017年1月21日付をもって持株会社体制への移行を完了しました。持株会社体制への移行を、将来の飛躍的成長への第一歩と位置付け、次代に向けた企業価値創造へのチャレンジを続けてまいります。

持株会社体制移行の目的

①グループ経営強化

持株会社体制に移行することにより、グループガバナンスを強化し、各事業の責任と権限の明確化を図ります。各事業会社の経営管理指標として、これまでの「売上高」「営業利益率」に加えて、「ROA」「ROIC」を投資効率指標として設定し、事業会社ごとの資本効率の明確化と現場までつながった指標の展開により、グループ全体の収益性と効率性の向上を図ってまいります。

②事業領域拡大への機動的対応

事業環境の大きな変化に対応し、グループとしての持続的な利益成長・資本効率向上を実現していくためには、コア事業である国内飲料事業によるキャッシュフローの継続的拡大へのチャレンジに加えて、これまで積み上げてきた内部留保を有効活用し、ヘルスケア領域などの収益性・成長性の高い新たな事業領域を獲得していくことも重要な課題と考えています。M&A戦略に機動的に対応できる組織体制を整備し、積極的にチャレンジしていきます。

③海外飲料事業の強化・育成

グループ経営における海外飲料事業の重要性の高まりに対応し、持株会社に海外事業統括部を設置し、海外飲料事業会社の経営管理体制・リスク管理体制の整備に努めます。国内飲料事業とのシナジーの発揮による海外飲料事業の強化・育成を図るため、持株会社が海外飲料事業を直接統括する体制とし、当初予定していた海外飲料管理会社は、当面、設立しないこととしました。

持株会社体制への移行

2. 経営陣への委任範囲の見直し

持株会社体制への移行にあわせて、意思決定の迅速化を図るとともに、取締役会におけるグループ戦略や経営計画等に関する建設的な議論を活発化させるため、事業会社への権限委譲を行いました。
具体的には2017年1月より、取締役会規程、経営会議規程、職務権限規程等の関連規程を改正し、新たな基準を具体的に定めております。

3. 業績連動型インセンティブ制度の導入

当社グループ業績との連動性が高く、かつ透明性・客観性が高い業績連動型インセンティブ制度を導入することにより、取締役及び執行役員の業績向上と企業価値の増大への貢献意識を高めてまいります。

運用開始

2017年1月21日~

対象者

ダイドーグループホールディングス株式会社、ダイドードリンコ株式会社、大同薬品工業株式会社、株式会社たらみの取締役及び執行役員
※社外取締役及び非業務執行取締役を含まない

KPIの達成度に応じて当社株式を給付

①毎事業年度の連結売上高目標に対する達成率
②毎事業年度の連結営業利益目標に対する達成率
③中期経営計画最終年度の連結売上高目標の達成率
④中期経営計画最終年度の営業利益率の達成度
※KPIを達成できなかった場合、インセンティブの付与はなし

本制度対象者への当社株式給付時期

原則として、対象者が当社の取締役会等を退任し、受益者要件を満たした場合

4. 取締役会の実効性評価

当社では、2016年度より取締役会の実効性評価を実施しております。
2018年度の評価結果の概要は以下のとおりです。

分析・評価方法

当社取締役会は、取締役会の実効性を分析・評価するため、2018年12月から2019年3月にかけて、調査票に基づく全取締役・全監査役による自己評価と取締役会事務局による個別ヒアリングを実施しました。
その後、2019年3月15日開催の取締役会において、自己評価結果の分析および現状の課題認識の共有を図るとともに、より実効性の高い取締役会の実現に向けた今後の取組み等について、建設的な討議を実施いたしました。

評価項目

自己評価調査票における大項目は、取締役会としての審議状況や昨年の課題に対する対応状況を確認するため、以下のとおりとしました。

  • (1)

    取締役会の議題・運営について

  • (2)

    「グループミッション2030」をふまえた中長期的な取締役会の構成について

  • (3)

    コーポレートガバナンス・コードをふまえた今後の課題について

分析・評価結果の概要

自己評価結果の分析をふまえて討議した結果、当社取締役会は、「取締役会の実効性は有効に機能している」と結論づけました。

【取締役会における審議に関する改善状況】

  • 取締役会の議題は、単なる結果報告にとどまらず「運営」を見据えた議題が選定されており、「全社的な経営戦略」「全社的な資源配分」「重要施策のマネジメント(PDCA)」に関する議論の時間が、昨年と比較して大きく確保できた。
  • 「グループミッション2030」の策定にあたっては、定例取締役会のみでは時間的制約があるため、臨時取締役会や意見交換会を別途開催するなど、適切な審議時間の確保に留意した運営がなされた。
  • 重要事項の審議あたっては、投資案件に対するリスク分析や事業計画(買収価格)の妥当性の検証結果等、社外役員への事前説明が適切になされた。
実効性をさらに高めていくための今後の課題
  • (1)

    中長期的な取締役会の構成については、経営戦略の進展や社会の変化に応じて、さらに多様な人材の登用を検討していく必要があること。

  • (2)

    取締役会に提供される資料については、時間効率を考慮した説明の方法や要点を絞った理解しやすい内容にするなど、改善の余地があること。

  • (3)

    新規投資案件の審議や事業ポートフォリオのあり方に関する議論については、撤退基準などについて、さらに踏み込んだ検討が必要であること。

  • (4)

    海外飲料事業のリスクマネジメントについては、現地が直面している課題・問題点のタイムリーな把握や、発生可能性・影響度に応じた重点課題の特定と対応策の検討など、持株会社としての管理体制・監査体制の充実が今まで以上に必要であること。

  • (5)

    次代を担う人材の確保・育成が、中長期的な企業価値向上に向けた重要な経営課題であるとの認識のもと、次世代幹部の戦略的育成計画の運用状況を適切に監督していくこと。

5. アドバイザリーボードの設置

当社は、コーポレートガバナンスのさらなる充実を図るための任意の取組みとして、社外取締役・社外監査役とは異なる社外有識者(3名程度)によって構成する「アドバイザリーボード」を2019年3月より設置しております。「アドバイザリーボード」は代表取締役社長の諮問機関として、希少疾病の医療用医薬品事業に関する投資判断など、高度な専門知識を要する案件について、客観的な立場から評価・助言を行うほか、当社グループの経営課題に対する提言を行うなど、戦略の実行に外部の視点を取り入れ、経営の透明性をさらに高めることを目的としたものです。

模式図

6. 経営陣から独立した内部通報窓口の設置

当社は、内部通報窓口「ダイドー・コンプラホットライン」を設置し、グループの従業員への周知を図っております。
法令、社内規程もしくは社会規範への違反又はそのおそれのある事項について、当社グループの社員等(従業員、労働者派遣法に基づく派遣社員、アルバイトを含む。)及び当社グループの取引事業者の従業員が直接、不利益を受けることなく情報を伝達できることを保障しております。当社内のリスク管理部門に加え、2017年1月より外部の顧問弁護士事務所を窓口としており、社内又は社外のいずれかの窓口に通報等を行うことができます。